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ままぴよ日記 116 「苦行がセットでやってきた!」

「シャンティラ」よりの転載

転載はじめ
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ままぴよ日記 116 「苦行がセットでやってきた!」


 前回のままぴよ日記で「何が起きても平常心を保てるのか?他人ごとではありません」と書いた私。その数日後にそれを試されることが起こりました。
(かんなまま)


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重なる立ち退き話


突然、県土整備事務所から電話がかかりました。「お話したいことがあるので伺います」とのこと。


実は、県の道路計画で自宅と病院が道路にかかるので移転を余儀なくされているのです。5年前の話ですが、代替地としている場所の工事が全く進まないので暗礁に乗り上げています。


今年度初めに県からの説明を受けましたが、だんだんトーンが下がってきて、これから10年は動かないだろうと言われてしまいました。


夫は年を取るばかり。病院も雨漏りをはじめ修理が必要になっていますが移転の計画があるために大掛かりな工事ができないままです。


「計画はなくなっていないので移転は確実です」と言われつつ、新たな候補地は見つからず、いったいいつになるのやら。祈りながら待つしかない・・と自分に言い聞かせながら過ごしていました。


                                       

                                                                                 photo-ac


でも、決まらないままの保留ってエネルギーが要ります。心のどこかに落ち着かない感情が生まれます。なぜ落ち着かないのか?問うてみると私の中に欲があるからです。新しい土地を探すとなったら条件をいろいろ考えてしまいます。神様に祈りながら条件を付けている私です。


もう、考えるのをやめよう。精進して、ご縁を待とうという気になっていました。


話を元に戻しますが、県土整備事務所からいつもの担当者が来られました。しかし、その説明を受けて絶句しました。


何と、10年前に山の古民家を買ってリノベーションしていた家が道路にかかるから立ち退きしてくださいと言われたのです。


築150年の家。湧き水も出て畑もあります。最近、道路前の山林を譲り受けて駐車場もできました。10年たったので外壁を塗る工事をしているところでした。


隣に蛍の飛び交うせせらぎがあります。孫たちもここに行くのを楽しみにしていました。友人も一緒に畑をしながら将来の生き方を話していました。


この拠点があったから家の立ち退きも受け入れていた部分があります。


聞けば5年後には立ち退きだそうです。こちらの方が早くなりそうです。笑い飛ばせるものなら笑いたい。でも私の肩にもう1つ重いものが乗った気持ちです。


私は自分を観察しました。「その感情はあなたの今の状態。素直に出して、出した後に整理しましょう」と別の自分が言っています。


涙が出てきました。泣くのは今だと思いました。でも、一緒に話を聞いていた夫が横で「しょうがない。どうにかなるさ」と言ったのでイラっとしました。


今まで5回引越ししましたが、仕事を理由にほとんど手伝わなかった夫。引越しの大変さを知らない夫がケロッと言うのに怒りがこみあげてきたのです。「あなたとはこの気持ちを共有できない。今は何も言わないで!私が傷つくから」と言ってしまいました。


それを言いながら「言ってしまったねえ、でも、そう思っているのはあなた。あなたの問題なのだけどね。自分に向き合わない限り問題解決しないよ」と別の自分の声が聞こえてきます。


こんなことで夫婦喧嘩する必要がないのはわかっています。


気を取り直して、夫と山の別荘に行きました。まだまだ寒い日々ですが春の芽吹きが始まっています。家にも庭の木々にも畑にもこの話を伝えて「愛しています」「ありがとう」と言いながら又涙が出ました。


                                   

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(続きはこちらから)


思い出には浸らないけどお別れは寂しい。夫と2人、庭を見ながら「行雲流水」だね、とつぶやきました。


でも、現実問題、義母が亡くなったので母の家の片づけが目の前にあります。そしてわが家と別荘、病院の片づけが始まるということです。


「なぜ?」「私のカルマ?」とそこに意味を求めてもわかりません。何であれ、目の前に来たということは私に必要な仕事なのでしょう。仕事は神様のためにしたい。ならば無心にするしかないのです。



遠縁の94歳の叔母を看取る


そう思っている矢先に、身寄りのない叔母が入所している施設から電話がかかってきました。「転倒してけがをしたので、しばらく施設内の病院で様子をみます」とのこと。


94歳の叔母で、夫の曾おじいさんの3番目の妻の子の子。さらには子どもの居ない曾おじいさんの弟に養女に行った・・・という気が遠くなる関係の叔母です。独身で身の回りの世話をする人がいないので夫が身元引受人になっています。


身元引受人がいないと施設にも入れないし入院もできません。4年前に骨折して入院して以来、私がお世話をしています。


翌朝、施設から電話があり、「呼吸がおかしいので救急車で大きな病院に搬送します。すぐに来てください」と言われました。夫は医師会の旅行中。


その日の予定を全てキャンセルして入院の用意をして行きました。先生から「看取りのための入院になります」と告げられました。入院手続きをしていると「呼吸が止まりそうです」と呼び出されました。


叔母の手を握り、ガヤトリー・マントラを唱えていたら隣の心電計の波が動かなくなりました。1人ぼっちで逝かせなくてよかった、と安堵しました。


それからが大変です。悲しみに浸る間もなく斎場を探さなくてはいけません。霊柩車に乗せなければ帰れないのです。お寺にも連絡して枕経を頼まなければいけません。


叔母の遺言で、亡くなった後の葬式、納骨、家の処理をお願いしますと言われているのです。小さな斎場を探して遺体を安置しました。半年前に義母の葬儀をしていたので段取りはわかります。遺影にする写真と着せる洋服を探しに叔母の家に行きました。


写真がどこにあるのかわかりません。でも、勘が働いて見つけました。引き出しからお友達とやり取りした絵手紙がたくさん出てきました。初めて知った叔母の私生活。楽しい思い出とともに、お棺の中に入れました。


その日の夜に夫が戻ってきました。そして、2人で斎場に泊まることになりました。身寄りがないので私達と一緒に世話をしてくれる人もいません。


                         

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無事に葬儀も終わり、母の仏壇の隣に祭壇を作って49日まで預かることになりました。その後は永代供養をお願いするつもりです。


叔母を看取って思ったのは、人間は1人では生まれることも死ぬこともできないということです。何をするにも身元引受人が必要です。入院も入所も葬式も火葬も。そして死亡後の手続きも誰かにお願いしなければいけません。


いろいろなことがありすぎて、私のヴァータ体質が亢進してきました。疲れているはずなのに興奮して眠れません。あれこれ頭の中で考え事をしてしまいます。その上、睡眠不足が苦手な2種体癖の私。5種のエネルギーが動き出すのも厄介です。


限界だと思ったので、全てをストップして、鼻洗いをして、除霊・浄化の祈りをしました。そして温かいお風呂に入り、塩で体を洗い、オイルマッサージをしてサウンドテラピーを聞きながら寝ました。やっと眠れました。


さて、2週間以内に死亡手続きをしなければいけません。年金や生命保険の証書を探すために遺品整理を始めました。


1人暮らしとはいえ、膨大な荷物です。4軒分の荷物を考えたら気が遠くなりそう。まして、やりたくないことをやらされるのは辛いものです。その時、「鷹揚に構えなさい」という母の言葉が聞こえてきました。小さなことに捉われず、目の前のことを鷹揚に構えて淡々と動くしかないのです。感情を捨てて開き直りました。


                                    

                                                                             photo-ac


人が亡くなるのも、家など形のあるものが無くなるのもこの世の定め。初めからはかないものなのに、自分の夢を追い、形を作っては執着するのです。そして、世間体に振り回されて自分を見失う。


人はどれほど、その現象に一喜一憂しているのでしょうか?全部自分が描いた夢ならば、目を覚ませばいい。家が無くなるということは夢から覚めるだけ。そんな思いを巡らせながら叔母の遺品を片付けています。


でも、無くならないものもあるはずです。それは自分自身。ヤマ・ニヤマの生き方をもとに、精進していきたい。道のりは遠いけれど心の平常心を保ちたいと願います。「そう、それが私の求めるもの」と、もう一人の私も言うのです。


でも、夫が厄介です。夫を前にすると不満が出て「私はこんなに忙しい」と態度で訴えてしまいます。ああ~夫婦の愛はどこに?



Writer
かんなまま様プロフィール
かんなまま


男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は9人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。


趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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転載おわり